メストレからパドヴァまではタクシーで1時間たらず、約77ユーロ。
大きな荷物があっては電車での移動は無理なのでこれくらいの出費は仕方がない。懐は少し痛いけど・・・
高速を降りるとパドヴァの街が見えてきた。想像以上に都会で驚いた。メストレが小さい街だっただけに近代的なビルを目にしたとき、驚くとともに少しがっかりした。もっと田舎をイメージしていたので。。。でも、街の中心に行くと近代的なビルは少なく、歴史あるヨーロッパの街並みがぞくぞくと顔を出してきた。
「おーぉ、ヨーロッパだわ。そうそう、これこれ♪」
こんな風に感じられるのもこの時まで。まだまだ余裕のワタシ。。。
学校は町の中心に位置しておりとても便がよさそうだ。タクシーから大量の荷物を降ろし運転手にお金を払って学校の前で待つことにした。
「クリスティーナに電話をしよう」
PILAOは何度となく公衆電話で彼女に電話する。が、なかなか出てくれない。
この日のパドヴァの天気は超快晴。午後3時頃の空気は炎天下で淀んでおり、とてもじゃないけど日になんか当たってられない。歩道は回廊になっていて屋根があるためその下に身をひそめる。待つこと1時間。息苦しさを感じながらだんだんイラついてきた。
もう体力の限界・・・と思ったとき、後ろから
「ciao~~~~ごめんなさい、大変待たせてしまって。ちょっといろいろと大変で電話にも出られなかったわ。今から2つほど仕事をこなしてからまた来るからもうちょっと待っててね。ブラブラブラ・・・・」
登場そうそうクリスティーナはまくし立てると、2階にある学校の事務所へと消えていった。
なんだかなー。もうなんだかおかしくなっちゃってウクレレでも弾くか!と持ってきたウクレレを弾いていたら
「イタリアではこのボックスを出してお金もらうのよ~やってみたら★」
なんて平気な顔してクリスティーナは言う。あのー、今まで散々待たされてたんですけど・・・
「あのね、アパートのことなんだけど、あなたたちのアパートにはポーランド人とトルコ人がいてね、トルコ人は違うアパートに今晩移る予定だから、そこへあなたたちが入れ替わりに入ることができるの。で、ポーランド人は明日までだから、そうしたらすべてOKでしょ?
これから私の車でアパートまで行きましょう。その前にお互い連絡しやすいように携帯があったほうがいいからsimカードを買いに行きましょう。ブラブラブラ・・・・。カプチーノ飲みたい?飲みたいわよね、今から持ってくるから、飲んでリラックスしましょう♪」
えっ?アパートってシェアルームなの?ワタシはシェアがいやだったからアパート探しをお願いしたのに。。。しかもトルコ人が他のところに移る?ポーランド人がいる?なんだそりゃ。話がぜんぜんが違うじゃない。しかもカプチーノでだまされちゃったよ。
こんなカプチーノだけで買収されちゃうの、ワタシ?
ワタシは今まで何のためにメールのやり取りをしたのか・・・なんか全部おじゃん。。。関係ないのね、今までのやりとりは。全部その場の成り行きなのね~。
そして待つことさらに20分。ようやく彼女が学校から出てきた。そして今度はPILAOと携帯電話屋へ行くことになったので、ワタシは荷物の見張り番。空気の悪いところで、しかも炎天下で2時間も待たされて、いい加減気分が悪くなった。もうフラフラ。。。
彼女たちが携帯屋から戻ってきたときに「もう気分が悪くて。。。」と訴えると、「空気が悪いからね、さっ、じゃ、早く行きましょう、いまから車を取りに行ってくるから。」
車っていっても普通の乗用車でこれらの大量荷物が入るんだろうか。とても不安。また何往復かしないといけないのかな~。
その不安をよそに、荷物は意外とすべて乗用車に入ってしまった。まぁ、人間(ワタシとPILAO)はかなり窮屈だったけどね。。
アパートは郊外のとても閑静な場所にあった。緑が豊富で、騒音もしない、とてもいい環境。
「ここか、うん、なかなかいいんじゃない」
部屋は3階。ヨーロッパは1階が0階とカウントするので表示でいうと2階になる。
荷物とともに部屋に入ると、中には外人の女の子が3人リビングで宿題をやっていた。あれ、ポーランド人とトルコ人の2人じゃないの?ここに3人いるってことは本当は4人ここに住んでるってこと?もー、ワケわかんない。なんでも疑ってしまう。
ク「広くてすばらしいアパートでしょ。また今夜トルコ人の引っ越しの件で9時にくるから、またその時ね。」
彼女はそう言うとそそくさと姿を消していった。
聞くところによると、3人の外国人の女の子はポーランド人のお友達で、宿題を一緒にやっているだけだという。ドイツ人とスイス人。ポーランドの子はドイツ語ができるようなのでみんなでドイツ語で話していた。
少しみんなでおしゃべりをした後、宿題の邪魔をしちゃいけないと思い(ま、彼女たちはワインを飲みながら宿題をし始めたんだけどね)キッチンへ入ったんだけど・・・
な、な、なんですか!!この汚さは!!!えっ、ここってゴミ溜めですか?うわっ、得体の知れない汁にアリンコが群がってるし。。。えっ、この食糧はどなたのですか?とても明日ここを引き上げる状態にあるとは思えないほど、たくさんの食糧がキッチンにはあったのだ。

冷蔵庫をためしに開けてみると、そこには惨憺たる光景が・・・
いつのだかわからないスープがフライパンの中に剥き出しに入ってるし、いつのだかわか
らないレタス、牛乳etc・・・もう信じられない光景が目の中に一気に飛び込んできた。
きっと、以前に住んでいた学生が次々に残していったものなのだろう。それを誰も掃除しないからどんどん物が増えていったのだろう。
もう、一気にワタシのやる気が失せた。
イタリアでの素晴らしい生活のイメージが音をなして崩れていった。聞いたよワタシは、その一気に崩れていく音を。。。
ためしに次はトイレに行ってみる。そこも惨憺たる状態だった。誰のか分からないシャンプーがたくさんあるし。。。
えーっと、ここには2人しか住んでおられないんですよね?

トイレットペーパーの芯は3つもそこらへんに転がってるし。悲鳴をあげたくなった。
もう、ホント嫌になる。外人の、しかもティーンエイジャーの子は、ホント汚い。本当にあなたがた女子なの?これでよくも生活できるわよね。。。神経を疑いたくなるわ。
ワタシたち二人は決心した。
「早く家を探そう・・・」
翌日から早速アパート探しを始めた。
でもやっぱり高いなーイタリアの物価。パドヴァというこんな田舎な街でさえ、中心部の家賃は50m2で13万円くらいする。ま、家具つきのアパートになるけど、13万っていったらワタシが東京で住んでいたマンションとかわらない。こんなんじゃすぐに破産しちゃうよ。郊外の不動産屋ではまだ探していないのでなんとも言えないけど、中心部分にはとてもじゃないけど住めないわ。
ま、今のこのゴミ溜めマンションもきれいにすれば住めなくもないんだけど(9/1月曜にクリーニングが入りました)、ちょっと2人には大きすぎるし、突然他の新人学生が入居してくるという可能性も無きにしも非ずだから、ここはちょっと危険。
環境はいいんだけどね~。そう、環境は申し分ないの。緑に囲まれてるし、静かだし。トイレからの景色は相当いいよ。朝一トイレから眺める景色は最高。涼しい爽やかな風が吹き込んでくるしね。東京にはこんな場所はありませんから。
さー、月曜から家探しに励まないと。いいところが見つかるといいな。
そうそう、今は2人だけの生活になったんだけど、もちろん、彼女たちはゴミはそのままきれいに残して行ったわ。信じられません。。。(8/31記)
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